~世界最古の金貨~
ライオンと牡牛が向き合っており、古代における太陽と月を象徴としたという説がある
リディアは小アジアに位置しており、B.C.7世紀に初めてコインが造られた。その製造されたコインは金と銀との自然の合金である、エレクトムと呼ばれる貴金属貨幣であった。これはリディアのトムルス分水嶺から流れ出す河川の河床から発見された金貨で、ギゲス王によって発行された。
当初は秤量貨幣だったことから正式には額面がなく、一部の文献などでは整理の必要上、スターテル貨と呼んでいる。このタイプは表面にライオンの頭部と裏面に簡単なデザインを打刻しただけのものだった。しかしB.C.640年から630年にかけてスターテルという貨幣単位が生まれ、560年頃にはエレクトルム貨に代わって金貨や銀貨が発行されるようになった。
これらのコインには、牡牛とライオンが表裏に書いていた。